« (11)高靭性タン・モリ焼結体の開発の現状 | メイン | (13) ワイヤー放電加工と金属切断面に生じるマイクロクラック »
2008年6月16日
(12)高靭性タン・モリ焼結体の応用
コラム(11)で述べたように本開発Mo焼結体は焼結技術の新創製法により、ポアーの減少、
焼結粒の細粒化および高密度化を計り、破壊靱性の向上とDBTT(延性-脆性遷移温度)の
低下を達成させたばかりでなく、室温で90度曲げが可能であり十分な延性を示した。
また、焼結体を1次加工することなく、焼結状態のまま精密で複雑形状部品の機械切削加工
が可能であった。
当社ではこれらの開発焼結体の応用の一つとして、高温で力学的寄与の小さい領域である複雑形状の
インプラ部品(アークチャンバアー、フィラメントクランプ、スリット、エレクトロード等)を本開発焼結体から
作製すると共に、従来の素材(焼結体を圧延、鍛造、押し出しなど1次加工した素材)から
作製した部品とを実装試験することにより比較検討した。
インプラ部品の場合、高温下における耐エロージョン性が重要な問題であるが、本焼結素材
と従来の素材との間に相違の無い耐エロージョン性を示すばかりでなく、耐久性も同等であ
った。その結果、本開発焼結体は高温における耐エロージョン部品等への実用化に向けた
素材としての道を拓くものであると考えられる。また、本焼結体は従来の1次加工(圧延、鍛
造、押し出し、転打等〉することなく工程を経ない素材となりうるために素材のコストの点から
もメリットが望める。以下に当社に於いて本焼結体から、具体的に精密で任意形状に機械切
削加工した部品を示す。

投稿者 sunric : 2008年6月16日 11:58